超音波洗浄器とは、超音波(通常20kHz~400kHz)を用いて洗浄する器具です。
家庭用では、貴金属、入れ歯、メガネなどの落ちにくい、落としにくい箇所の汚れを落としてくれます。
業務用として、医療機関や機械工具など、取り扱われる分野において超音波洗浄器の使用用途はさまざまです。
洗浄の仕組みは、超音波の振動で、水中に見えないほどの小さな気泡を発生させて、その気泡が、洗浄する物に当たって破裂するときの衝撃波で付着した汚れなどを引きはがします。細かいスキマや複雑なデザインの内側にこびりついた汚れを取り除きます。
そのため、表面をゴシゴシとこすったりすることがなく、貴金属に傷をつけるという心配もありません。業務用であれば、液温をあげたり、タイマーにより洗浄時間を制御したりできます
使用方法は、水(又は食器用中性洗剤を薄めた洗浄液)と洗浄するを洗浄槽に入れて、スイッチを押すだけです。
普段のお手入れでは落ちにくい細かな部分や裏側の汚れも、超音波の力できれいに落とします。
※超音波
超音波とは、人間の耳には聞こえないほど周波数が高い音波のことです。通常、30Hz~20kHzの音が人間の耳に聞こえます。それ以外は聞こえないといわれています。30Hz以下の音を超低周波といい、20kHz以上を超音波としています。
家庭用の超音波洗浄器でシルバーリングを洗浄
超音波洗浄器
洗浄に使ったものは、何年間も机の引き出しに入れたままのシルバーリングです。汚れと黒ずみで写真のように汚い状態です。
使うにあたっては、水又はぬるま湯を入れます。汚れがひどい場合は、食器用中性洗剤を数滴入れて洗浄液とします。(今回はぬるま湯だけとしました)
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この中に洗浄するものを入れます。今回はシルバーリングでしたが、表面硬度が柔らかい宝石、接着剤で接合した宝石類、傷や割れのある物、メッキや塗装が劣化している物などは、超音波洗浄器は使えませんので、注意してください。
汚れの具合によって、数分から数十分間洗浄します。今回は10分程度洗浄してみました。洗浄中は目に見えない気泡によって表面が波立っています。汚れがひどい洗浄物は、スイッチを入れたとたん汚れが、溶け出すように見えてきます。
10分後、シルバーリングを取り出した状態です。表面のほこりや汚れは取れているようですが、シルバー特有の黒ずみ(硫化皮膜)まったく取れませんでした。(その後20分ほど洗浄してみましたが同じでした)
シルバー特有の黒ずみは、超音波洗浄器ではとれませんが、細かいスキマや複雑なデザインの内側にこびりついたがんこな汚れを簡単に取り除くことができますので、非常に便利なアイテムだといえます。家庭用なら、3千円程度から販売されていますので、1台あっていいかも知れません。