たぶん硫酸主体のシルバークリーナーで何度も銀のチェーンを磨いたか、少し長く硫酸主体の液体シルバークリーナーに浸けたためだと思われます。硫酸濃度の高い銀のクリーナーは、必要以上に銀を溶かしてしまうので細いシルバーチェーンなどは切れてしまう訳です。
銀のチェーンの中でも、特にボールチェーンは強度が低く、ボールの中に液体シルバークリーナーなどが、溜まりやすい構造をしています。
下の図(ボールチェーンの構造)を見て分かるように、ボールチェーンは、ボールとボールをリンクという細い継ぎ手でつなげています。ボール自体の大きさだけ見ると太いチェーンに見えますが、現実にはかなり細いリンクでつながっているわけです。
ショップなどで見る銀のチェーンの商品仕様には、太さが表示されています。例えば、「太さ2ミリのあずきチェーン」と「太さ2ミリのボールチェーン」では、太さはほぼ同じです。しかし、強度の面では、ボールチェーンはかなり細くて弱いという認識でいる必要があります。
硫酸を使用した強酸性の液体シルバークリーナーにボールチェーンを長時間浸けると、この細いリンクを簡単に溶かしてしまいます。ボール部分だけ見て大丈夫だと判断しても、見えない部分の細いリンクが溶けてくると、少し引っ張るだけで簡単にチェーンをバラバラにしてしまいます。
ボールチェーンなどをシルバークリーナーに浸ける場合は、長時間浸けないことと、浸けた後に、十分に水洗いすることを、忘れないでください。
できれば、硫酸主体または、強酸性のシルバークリーナーを使わないことをオススメします。銀製品だけでなく、人体にも環境にもやさしい弱酸性の液体シルバークリーナーの使用をオススメします。